【1月11日 AFP】ケニアの村で8日、呪術師が死者の蘇生に失敗し、その理由として「疲れたから」と言ったことから待ちわびていた村人たちが1日を無駄したと激怒した。

 9日のケニア紙スター(The Star)によると、同国南東部クワレ(Kwale)地区の村人たちは8日、死者蘇生が行われると知り、「奇跡」を目撃すべく歌を歌いダンスをしながら呪術師のサミュエル・カヌンドゥ(Samuel Kanundu)さんのもとへ向かった。

 呪術師が儀式を始める前、村の長老ヌダロ・コトタ(Ndaro Kokota)さんは、「死者蘇生など今まで見たこともなかったから、直接見てみたかった」と話した。呪術師は集まった村人たちに対して、これまでに5人の死者を蘇生させたと自慢し、2013年10月に死亡した男性をその日の日没までによみがえらせると約束した。

 しかし死者はよみがえらず、呪術師は「疲れたから」と言って村人たちに待つよう要請。同紙によると村人たちは激怒し「本当のことを言え。私たちの1日を無駄にするべきではなかった」と呪術師に詰め寄ったという。

 しかし、同紙によると死亡した男性の遺族は、男性が「魔術師に殺され、バナナの木の下に遺体を隠されたため」、蘇生が難しくなったのだと思うと話しているという。(c)AFP