【1月9日 AFP】カナダ全域と米国の一部地域では今週、北極からの寒波の到来に伴い、学校の休校や飛行機の欠航が相次いだ他、少なくとも4人が死亡、さらに寒さが原因の地震までも発生している。

 カナダの首都オタワ(Ottawa)では7日夜、「氷河性地震(氷震)」によって発生した大きな破裂音に、住民の間からは「あれはいったい何だったの」といった声が上がった。氷震は、水分を多量に含む地面が極寒状態で凍り、亀裂が生じた際に発生する。

 トロント大学(University of Toronto)の気候研究所では、数十回の氷震が感知された。主な発生地はオタワとモントリオール(Montreal)で、米国のいくつかの州でも発生した。

 風速冷却を考慮した8日の体感温度は、低いところでは氷点下40度まで低下。このレベルの寒さは危険とみなされ、肌を露出したままにすれば数分以内に凍傷になる。

 加米両国の当局は住民に対し、やむを得ない場合を除いて外出を控え、ペットの犬や猫も外に出さないよう呼び掛けている。やむを得ず外出する必要が生じた人々は、重ね着して肌を露出しないようにし、衣服をぬらさず、寒さを避け、暖かいと錯覚を起こすアルコールを飲まないべきだとされている。

 気温は週明けから落ち込んでおり、この寒気は少なくとも10日までとどまると予想されている。(c)AFP/Michel COMTE