【1月9日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州北部で7日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」が少なくとも16町村を襲撃し、爆弾などを使い街を破壊した。地元当局者らが8日、明らかにした。多数の犠牲者が出ているとの情報もある。

 襲撃があったボルノ州のチャド湖(Lake Chad)周辺では3日にも、ボコ・ハラムがバガ(Baga)の町を制圧。これまでに住民2万人以上が避難を余儀なくされた。

 アフリカの主要経済国で最大の人口を抱えるナイジェリアでは来月14日に大統領選が予定されているが、北東部で暴力行為が続いているため一部の地域では投票できない可能性もあると指摘されている。しかし選挙管理委員会は投票を延期する予定はないとしている。

 イスラム過激派による暴力に歯止めをかけられず批判が集中しているグッドラック・ジョナサン(Goodluck Jonathan)大統領は8日、ラゴス(Lagos)で選挙集会を開き、再選に向けた運動を本格的に開始。だが集会では、治安の悪化についてわずかに言及するにとどまり、代わりに防衛支出をめぐり前政権に批判の矛先を向けた。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR, with Aderogba OBISESAN in Lagos