【1月7日 AFP】(一部更新)仏パリ(Paris)にある風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)の本社が7日、武装した少なくとも2人の男に襲撃され、警察官2人を含む少なくとも12人が死亡した。当局が明らかにした。さらに11人が重軽傷を負い、うち4人が重体という。

 捜査当局筋によると、「カラシニコフ(Kalashnikov)銃とロケットランチャーで武装した」男らが、パリ中心街にある同社を襲撃し、「治安部隊と銃撃戦」になった。男らは自動車を奪い、歩行者をはねて逃走したという。現場に急行したフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領は、事件を「残忍な行為」と呼び、「テロ攻撃であることは疑いがない」と断じた。検察によると、犯人らは「預言者のかたきを討った。シャルリー・エブドを殺した」と叫んでいた。

 シャルリー・エブド紙は2006年2月、デンマーク紙ユランズ・ポステン(Jyllands-Posten)が発表したイスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺漫画を掲載し、イスラム社会から激しい反発を呼んだ。2011年11月には、シャリア(Sharia、イスラム法)にかけて紙名を「シャリア・エブド(Charia Hebdo)」に変えてムハンマドの風刺漫画を掲載し、本社ビルに火炎瓶を投げ込まれた。

 同紙は反人種差別法の下で訴追されたが、ムハンマドをめぐる漫画を発表し続け、物議を醸していた。同紙編集者のステファヌ・シャルボニエ(Stephane Charbonnier)氏は複数の殺害脅迫を受けており、警察当局の保護下で暮らしている。(c)AFP