【1月6日 AFP】韓国で食用として育てられていた犬23匹が、今週から米国でペットとして新たな生活を始める。その第一陣が5日、米首都ワシントン(Washington D.C.)に近いバージニア(Virginia)州アレクサンドリア(Alexandria)に到着した。

 この「移住」は、東アジアの犬肉食に反対する動物愛護団体らの運動の一環。ワシントンに拠点を置く国際人道協会(Humane Society InternationalHSI)が、韓国の首都ソウル(Seoul)北西に位置する一山(Ilsan)で発見した食用犬の養犬場に掛け合い、犬を手放すことを承諾させた。

 犬たちはアレクサンドリアにある動物福祉同盟(Animal Welfare League)に落ち着き、これからペットとして引き取られていく。個人的にも犬好きだという韓国の養犬場主は補償金を受け取り、これからはブルーベリーを栽培するという。

 HSIではこれまで中国やフィリピン、タイ、ベトナムの現地団体などとともに犬肉売買に反対する活動を展開してきたが「需要があるために実際に犬を食用として飼育している韓国のような例はまれ」だという。また韓国で食用として飼育されていた犬が救出され、米国へ渡るのも初めて。韓国では年間120万から200万匹の犬が食用として消費されており、犬肉を供給する養犬場は「少なくとも数百件はある」とHSIでは説明している。(c)AFP