【1月6日 AFP】インドネシア・ボルネオ島(Borneo Island、カリマンタン島、Kalimantan Island)沖で先月発生したエアアジア(AirAsiaQZ8501便の墜落事故で、同国当局は5日、同便が未認可のフライトスケジュールに基づいて運航していたとされる問題に関連し、関係航空職員らを停職処分とした。同時に、他にも運航許可に違反している航空会社が見つかった場合、相応の措置を講じる構えを示した。

 運輸省航空総局のジョコ・ムルジャトモジョ(Djoko Murjatmodjo)総局長代理は記者会見で、同省が空港と航空管制の幹部らに対し、QZ8501便の運航に「関与していた職員の停職処分」を命じたと発表した。

 マレーシアに本社を置くエアアジア傘下のエアアジア・インドネシア(AirAsia Indonesia)はすでに、同便が飛行していたインドネシア・スラバヤ(Surabaya)とシンガポールを結ぶ路線の運航停止処分を、インドネシア当局から受けている。ただ、シンガポール側は、同路線には運航許可を与えていたと発表している。

 インドネシア航空当局はこれまでにも、安全記録の不備を指摘されている。ジョコ氏は国内で認可済みの運航計画に違反していることが発覚した航空会社については、運航停止処分にする構えを見せている。さらに、運輸省が認知しないところでなぜエアアジアが認可外のスケジュールで運航を続けていたのか、捜査を継続していることも明らかにした。

 乗客乗員162人を乗せたエアバス(Airbus)A320-200型機は先月28日、インドネシア第2の都市スラバヤからシンガポールに向けて飛行中に、ボルネオ島沖のジャワ海(Java Sea)に墜落した。現場での捜索は5日で9日目を迎えたものの、事故原因を特定するのに不可欠なフライトレコーダー(ブラックボックス)と遺体の捜索は悪天候により難航。同日収容された遺体は3人にとどまり、これで確認された犠牲者数は37人になった。(c)AFP/Adek BERRY