【1月5日 AFP】ナイジェリア北東部のチャド湖(Lake Chad)付近で3日、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」とみられる武装集団が一連の襲撃を行い、軍基地を掌握した。複数の目撃者が4日、伝えた。

 目撃者らによると、武装集団は数人を殺害、家屋数百棟を燃やし、商店などで略奪行為に及んだ。当局は犠牲者の数を発表していない。

 同基地はナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州バガ(Baga)郊外にあり、1998年に創設された多国籍統合機動部隊(Multinational Joint Task ForceMNJTF)が使用していた。同部隊の設立目的は国境を越える犯罪への対処だったが、その任務はボコ・ハラム対策にまで拡大している。

 複数の目撃者によると、基地は数時間にわたり続いた武装集団による攻勢で奪取された。また周辺地域では、バガを含む6町村から住民数百人がボコ・ハラムの襲撃を逃れ、隣国チャドへと避難したという。

 バガのあるボルノ州北部選出のある議員はAFPの取材に対し、「ボコ・ハラムが信じ難いほどの大人数で襲来し、多国籍軍や地元自警団を圧倒した」「彼らはバガの多国籍軍基地を奪取し、基地の兵士たちを追い出した」と述べ、同基地の他にも5か所で襲撃があったことを確認した。(c)AFP/Aminu ABUBAKAR