【12月27日 AFP】韓国の検察当局は26日、韓国の家電・電子機器メーカー、LGエレクトロニクス(LG Electronics)幹部が、ドイツで行われた商品展示会でライバル会社サムスン電子(Samsung Electronics)の洗濯機を壊した容疑で、ソウル(Seoul)市にあるLGエレクトロニクス本社を捜索した。

 LGエレクトロニクス社幹部から名誉毀損と器物損壊、営業妨害を受けたとして訴訟を起こしたサムスン電子は、LGエレクトロニクスの家電部門社長のジョ・ソンジン(Jo Seong-Jin)氏が、独ベルリン(Berlin)で今年9月に開催された展示会で、サムスンの洗濯機を破損した人物の1人であると主張している。

 聨合ニュース(Yonhap News)の報道によると、検察当局は、26日に行われたLG社本社の捜索で、書類やコンピューターのハードディスクを押収。また、韓国南部の昌原(Changwon)市にある同社の家電工場も捜索された。

 サムスンは、展示会の監視カメラの映像に同社製洗濯機のドアヒンジを破損している数人の男の姿が捉えられていたと主張し、これらの男が後にLGの幹部であることが分かったと主張した。さらに、LGがサムスンの洗濯機を欠陥品と呼び、名誉を毀損したとしている。

 しかし、LGは「競合会社の一方的で不合理な意見で、当社の事業活動とブランドイメージが著しく傷つけられる恐れがある」としてサムスンの主張を否定する声明を発表した。

 2社は何年も前から家電市場における自社商品の優越性や技術的な特許訴訟をめぐり激しいPR合戦を続けている。(c)AFP