【12月26日 AFP】ソマリアの首都モガディシオ(Mogadishu)で25日、厳重に警備されたアフリカ連合(African UnionAU)軍基地が国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のソマリアのイスラム過激派組織「アルシャバーブ(Shebab)」の戦闘員らによる襲撃を受け、AUの兵士3人と民間人1人が死亡した。

「アフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)」によると、AMISOM本部となっている同基地で起きた銃撃戦で襲撃犯らのうち5人が死亡した他、3人の身柄を拘束。その後基地は通常態勢に戻った。

 AMISOMは声明で、先に伝えられていた4人負傷という情報を訂正し、「AMISOMの兵士3人と民間業者1人が犠牲になった」と発表した。

 アルシャバーブは銃撃開始とほぼ同時に犯行声明を出した。同組織の報道官はAFPに「われわれの戦闘員が、ソマリアの外国人部隊本部に突入」し、AMISOMの兵士数人を殺害したと伝えていた。ある欧米の治安筋によると、襲撃には15~20人の戦闘員が関与したとみられるという。

 2007年に設置されたAMISOMには、AUから兵士約2万2000人が派遣されている。AMISOMの駐留で首都内のアルシャバーブ戦闘員らは排除されたが、同組織は首都以外の広い範囲を引き続き掌握している。

 アルシャバーブは最近、政府や治安当局の拠点を標的とした攻撃を繰り返しており、これはAMISOMがアルシャバーブとの戦いに勝利しつつあるという当局者らの主張を弱める狙いがあるとみられる。

 前日24日には、同国大統領との対立で解任された前首相に代わる新首相を、議会が承認したばかりだった。(c)AFP