【12月25日 AFP】すべてを手に入れている男性のためのプレゼント探しに苦労している人たちは、世界最強の権力を有する指導者らにふさわしい贈り物を探すことを職業にしている専門家をあたってみるべきかもしれない。

 米国務省の儀典官室では職員らが、サンタクロースのエルフさながら、外交訪問などの際の重要なシンボルとなる心のこもった贈り物を選び、包装する作業に一年中追われている。

 その職員らはまた、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領をはじめとする要人やその家族宛ての贈り物の全てを記録する作業も行っている。

 米国務省のある職員はAFPに対し、「外交上の贈り物は長い歴史を持つアートであり、多くの指導者や国々から非常に重要に受け取られるため、われわれはあらゆる状況に備えておかなければならない」と語った。

 ミシェル・オバマ(Michelle Obama)大統領夫人は2013年、ブルネイ王妃から花をモチーフにした、イエローサファイアとダイアモンドを散りばめたホワイトゴールドのイアリングと指輪、ネックレスのセットを贈られた。

 先月公開された贈答品の公式リストによると、このジュエリーセットは7万1468ドル(約860万円)相当の価値があるとされ、「受け取りを拒めば、送り主と米政府を困惑させる事態になる」との判断から、受け取りが承認された。

 つまりこのことが、米政府高官のために浪費された贈り物の全てが受け取られ、法に基づき記載されなければならない理由だ。

 オバマ大統領も2013年、多くのプレゼントを贈られた。デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相からは英国のヒット曲を集めたCDが、今は冷え切った関係にあるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領からは磁器の皿が贈られている。

 米国国立公文書館(US National Archives)によると、米国の大統領は毎年1万5000以上の贈り物を受け取る可能性があるという。同公文書館は、「国際協力と友好の永続的な象徴」を保管し、記録する責任を負っている。