【12月22日 AFP】イラク北部のシンジャル(Sinjar)で、米軍主導の空爆に支援されたクルド人自治区の治安部隊ペシュメルガ(Peshmerga)が、イスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の包囲網を突破した。クルド人自治政府のマスード・バルザニ(Massud Barzani)議長が21日、進撃の成果を称えた。

 イスラム国がシンジャル山(Mount Sinjar)を包囲するのは今年2回目。ペシュメルガは17日、シンジャル山を包囲したイスラム国に対し、数千人を動員した大規模な攻撃を開始した。突破に成功したことで、イスラム国がイラク国内で主要拠点としている都市モスル(Mosul)と、隣国シリアでの制圧地域との往来を遮断する構えだ。

 シンジャル山を訪れたバルザニ議長は「この48時間で、ペシュメルガはシンジャル山へ至る2本の主要ルートを解放した。これら全ての勝利を達成することは予期していなかった」と語った。

 バルザニ議長はまた、山の南側にあるシンジャルの町の大部分も解放したと発表。モスル奪還作戦にも参加する意思があることをアピールした。(c)AFP/Abdel Hamid Zebari