【12月18日 AFP】陸上・男子短距離のタイソン・ゲイ(Tyson Gay、米国)のコーチを務めていたこともあるジョン・ドラモンド(Jon Drummond)氏が、禁止薬物の所持・売買を行い、自身が指導する選手に使用を促していたとして、8年間の資格停止処分を言い渡された。

 米国反ドーピング機関(USADA)は、17日から処分が適用されると発表している。

 元選手で46歳のドラモンド氏は、陸上競技の指導、トレーニングへの参加、選手の宣伝、そして全米陸上競技連盟(USATF)と国際陸上競技連盟(IAAF)が定める大会に参加したり、そこで指導したりすることが禁止されている。

 USADAのトラビス・タイガート(Travis Tygart)会長は、声明の中で、「コーチにはアスリートを守る役目がある。彼らは利用されることなく、サポート、トレーニング、そして必要なアドバイスを受け、ルールに従い公平な環境で勝利する権利がある」と述べた。

 ドラモンド氏は、ゲイが昨年行われた2度の抜き打ち検査でアナボリック・ステロイド(anabolic steroid)に陽性反応を示した際、コーチを務めていた。

 ゲイは情報提供に協力的な姿勢をみせ、出場停止処分は通常の2年間から1年間に短縮、USADAの調査にも一役買うことになった。

 他にも、米国のマーシェベット・フッカー(Marshevet Hooker)やトリニダード・トバゴのケリー・アン・バプティステ(Kelly-Ann Baptiste)が、ドラモンド氏に関する情報を提供している。(c)AFP