【12月25日 AFP】集客力の落ち込み、負債の増加、地元開催のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で喫したドイツへの惨敗。―――代表選手の人気に陰りが見える中、ブラジルサッカーの黄金期は終わってしまったのだろうか。

 ドイツに1-7の大敗を喫し、ブラジルによる6度目のW杯制覇の夢が打ち砕かれる数週間前の5月18日、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)のアトレチコ・パラナエンセ(Atletico Paranaense)対シャペコエンセ(Chapecoense)戦の観客数が、1部としては史上最低の766人を記録した。

 シーズン平均では1万6557人と、米国や中国、日本といったサッカー後進国の数字を下回っている。

 ブラジルはこれまで、ペレ(Pele)やロナウド(Ronaldo)、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)など、多くのスター選手を輩出してきた。

 それでも、ブラジルのスポーツ専門コンサルタント企業プルリ・コンスルトリア(Pluri Consultoria)社の調べによれば、人口が2億人を超える同国の集客力は世界15位で、スタジアムに足を運ぶサポーターの人数はドイツの3分の1だという。

 隣国アルゼンチンでは、アウェー側のファンの入場が禁止されているのにもかかわらず、世界7位の集客力を誇る。

 ブラジルのアルド・レベロ (Aldo Rebelo)スポーツ大臣は、リーグ戦での景色がファンを満足させられていないのではないかという。

 レベロ大臣はAFPに対し、「サッカーは団体競技だが、ファンは芸術を生み出すスターを見たいんだ。現在のわれわれのスタジアムでは見られない景色をね」と話した。