【12月14日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は13日、日本軍が30万人を虐殺したと中国側が主張している南京大虐殺事件(Nanjing Massacre)の追悼記念日として今年創設された「国家哀悼日」の式典で演説し、「南京大虐殺が起こった事実は誰も否定できない」と述べた。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、1937年12月13日に発生した南京大虐殺から77年となる同日、江蘇(Jiangsu)省南京(Nanjing)市で行われた追悼式典には90代の生存者を含む約1万人が出席したとみられている。

 新華社によると習主席は式典の演説で、「南京大虐殺が起こった事実を否定しようとするいかなる者も、歴史や30万人に上る犠牲者の魂、13億人の中国国民、そして平和と正義を愛する世界中の人々から許されることはない」と述べた。

 一方で習主席は、「ごく一部の少数の軍国主義者が侵略戦争を仕掛けたからといって、ある国全体を憎むべきではない」と述べて南京大虐殺事件の責任を負うべきは軍国主義者だと強調し、中日両国の国民は友好的な関係を築く必要があると主張した。習主席は、「戦争犯罪の責任は軍国主義者にあり、国民にはない」としながらも、「侵略者による大罪を忘れることはできない」と強調した。(c)AFP