【12月14日 AFP】米国各地の都市で13日、黒人男性を死亡させた警察官が相次いで不起訴となったことに抗議するデモが開催され、数千人が参加した。

 首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)で行われたデモ行進「全ての人に正義を(Justice For All March)」には、ミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)で白人警官に射殺されたマイケル・ブラウン(Michael Brown)さん(18)とニューヨーク(New York)でやはり白人警官に窒息死させられたエリック・ガーナー(Eric Garner)さん、オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)で模造銃で遊んでいて警官に射殺されたタミル・ライス(Tamir Rice)君(12)、さらに2012年にフロリダ(Florida)州で自警団の白人男性に射殺された黒人少年トレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さんの遺族らが参加。人々は「正義なくして平和なし」と叫び、首都中心部を練り歩いた。

 デモ参加者の中には、「警察の人種差別主義を止めろ」「息ができない」「オバマ大統領よ、先祖が見ているぞ」などのプラカードを掲げた人の姿も見られた。「息ができない」はガーナーさんが発した最後の言葉だった。

 ワシントンD.C.でのデモを率いた黒人市民運動指導者のアル・シャープトン(Al Sharpton)師は、遺族らとともに連邦法を整備する必要を強く訴えた。

 ニューヨークのマンハッタン(Manhattan)、マサチューセッツ(Massachusetts)州ボストン(Boston)、カリフォルニア(California)州バークレー(Berkeley)などでもデモが開催され、大勢の人が路上に繰り出して「今こそ正義を」と呼び掛けた。(c)AFP/Jennie MATTHEW