【12月10日 AFP】(一部更新)ノルウェーのオスロ(Oslo)で10日に行われたノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)の授賞式で、マララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さんら受賞者2人が上がった壇上に男が乱入し、メキシコ国旗を掲げる騒動があった。

 男はマララさんに歩み寄ったが、警備員に制止された。子どもの権利活動家のマララさんは母国パキスタンで2012年にイスラム過激派による暗殺未遂にあった末に奇跡的に回復し、現在も過激派の標的となっていることから、今回の問題は特に深刻に受け止められている。ノルウェー警察は、警備態勢が不十分であったことを認め、謝罪した。

 警察によると、男は11月26日にノルウェーに入国し、亡命を申請していた。授賞式には招待されていなかったが、記者らに紛れ込んで侵入。武器は持っていなかったという。警察は乱入の動機を「メキシコの政情に対する懸念」と説明している。地元メディアは、男がマララさんに対し「メキシコの学生たちのことを忘れないで」と英語で話しかけたと報じている。これは、メキシコ南部で9月に学生43人が行方不明となった事件に言及したものとみられる。(c)AFP