【12月8日 AFP】全米各地で白人警察官が黒人容疑者を死亡させる事件への抗議デモが続いている問題で、4夜連続でデモが行われたカリフォルニア(California)州バークレー(Berkeley)では6日夜から翌7日未明にかけ、暴徒化したデモ隊の一部が警察と衝突した。

 デモ隊は警官隊に向かってレンガや石、鉄パイプなどを投げ、警官隊側は催涙ガスと発煙筒で鎮圧にあたった。警察関係者によると、この衝突で警察官数人が負傷。建物や車両が破壊され、略奪行為も起きた。

■「現代のリンチだ」

 バークレーでの怒りの抗議デモに先立ち、ニューヨーク(New York)では、先月に武器を持っていなかったにもかかわらず警察官に射殺された黒人男性、アカイ・ガーリー(Akai Gurley)さん(28)の葬儀が行われていた。

 ガーリーさんは先月20日、ニューヨーク市ブルックリン(Brooklyn)地区のアパートの薄暗い階段で、交際相手の女性と歩いていたところを警察官に射殺された。

 教会で営まれた葬儀では、参列者たちから公正な裁判を求める声が聞かれた。活動家のケビン・パウエル(Kevin Powell)氏は弔辞のなかで「アカイには何の罪もなかった」と述べ、「これは現代のリンチ(私刑)だ。こんなことが何度も繰り返され、アカイ・ガーリーはその最も新しい犠牲者となった」と非難し、ガーリーさんを射殺した警察官を殺人罪で起訴するよう求めた。(c)AFP/Jennie MATTHEW