【12月3日 AFP】エジプトの裁判所は2日、警察署の襲撃に関わったとして、188人に死刑判決を出した。

 被告のうち身柄を拘束されているのは143人。被告らは、2013年8月14日に首都カイロ(Cairo)近郊の村ケルダサ(Kerdassa)で発生し警官13人が死亡した警察署襲撃事件に関与した罪で有罪とされた。エジプトの死刑判決は同国のイスラム最高権威であるムフティー(イスラム法学者)の承認を得る必要がある。承認の是非の判断は来年1月24日に下される予定だ。

 警察署襲撃事件と同じ日には、カイロでムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領支持派の大規模なデモ隊を治安部隊が強制排除し、衝突によって少なくとも700人が死亡していた。モルシ氏が軍によって昨年解任されて以降、デモの弾圧によって少なくとも1400人のモルシ氏支持者が死亡、さらに数百人に死刑判決が言い渡されている。

 なお2日には、2011年の民衆蜂起でデモ参加者が死亡したことの責任を問われたものの、先週事実上の無罪判決が言い渡されたホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)元大統領について、検察側が上訴する意向を表明した。(c)AFP