【12月2日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は1日、西アフリカを中心に史上最悪の感染拡大が続くエボラ出血熱の死者数を訂正し、流行国のシエラレオネ、ギニア、リベリアの3か国における死者は5987人と発表した。

 国連(UN)の専門機関であるWHOは、電子メールによる声明で、「11月28日に発表されたリベリアの合計死者数の報告に誤りがあった」として、リベリアの累計死者数は先月28日に発表された4181人より約1000人少ない、3145人だったと明らかにした。

 WHOが先月28日、死者数が2日前の5674人から6928人に増加したことを明らかにした際には、リベリアの死者数の急激な増加は過去数日間の新たな死者ではなく、「過去の数字の調整」によるものとされていた。

 WHOが1日に行った訂正により11月28日現在のエボラ出血熱の状況は、ギニアで感染者2155人、死者1312人、リベリアで感染者7635人、死者3145人、シエラレオネで感染者7109人、死者1530人となった。3か国以外でも15人の死者が出ているため、世界全体の死者数は6002人に上る。

 また、WHOは1日、エボラ対策は患者の隔離と遺体の安全な埋葬によってかなり前進していると発表した。ただ、WHOのブルース・エイルワード(Bruce Aylward)事務局長補は、来年1月1日までに患者の隔離と安全な埋葬の実施率を100%にするという目標を達成するのは「困難」だろうと語るとともに、リベリアでは「現状への満足感が広がり始める」兆候があると述べて警戒感を示した。(c)AFP