【12月1日AFP】英内務省は11月29日、同国内で奴隷状態にある人の推定数は、これまで考えられていた数の4倍に当たる最大1万3000人に上ると発表した。

 英内務省が発表した2013年時点の推定人数には、売春を強いられている女性や、工場や農場での肉体労働を強いられている人たちなどが含まれ、その多くは外国人だ。

 別の政府機関が以前に発表した数字は2744人だった。だが内務省は、これまで表面化していなかった事例を含めた結果、1万3000人という推定人数に達したとしている。

 デービッド・キャメロン(David Cameron)首相は「現代の奴隷制度」との闘いを宣言しており、そのための新法も来年議会を通過する見込みだ。

 テリーザ・メイ(Theresa May)内相は、「奴隷制度がここ英国にあることは間違いない」「若い少女たちがレイプされ、殴られ、虐待者から虐待者へと受け渡されて、利益のために性的に搾取されている。弱い立場の男性たちは重労働に駆り出され、仕事が終われば冷たい小屋や、ぼろぼろの移動住宅に閉じ込められている」「子どもたちも組織的に搾取されている」などと述べ、「私たちは人身売買に及んでいる業者らに、罪を逃れることはできないと、強く警告しないといけない」と指摘した。(c)AFP