【11月29日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は28日、エボラウイルスは精液中に少なくとも82日間にわたって生存可能であるとの研究結果を発表した。WHOは感染後に治療中の男性に対してエボラ出血熱の症状が出てから3か月間はコンドームを使用するよう呼び掛けている。

 WHOは声明で、「この期間には性的接触によってエボラウイルスの感染が起きる可能性があることから、回復した男性は自慰行為後の衛生状態を良好に保つ必要がある。また、症状の出現から3か月は性行為(オーラルセックスを含む)を控えるか、それができない場合はコンドームを使用する必要がある」と警告した。

 エボラウイルスに感染した計43人を対象とした4件の研究の結果、エボラ出血熱から回復した男性3人の精液中に、症状の発現からそれぞれ40日後、61日後、82日後にもウイルスが生存していたことが確認されたという。

 4件の研究は異なる国で行われたもので、最も古いものは30年以上前に実施された。WHOによると、これまでにエボラウイルスの性感染が報告された例はない。また、精液中で生存が確認されたエボラウイルスに実際に感染力があるかどうかについても未確認だ。(c)AFP