【11月29日 AFP】イタリアオリンピック委員会(CONI)のドーピング検査員は28日、ソチ冬季五輪フィギュアスケート・女子シングルの銅メダリストであるカロリーナ・コストナー(Carolina Kostner、イタリア)に対し、4年3か月の出場停止処分を要求した。

 2012年の世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2012)女王は、競歩で五輪にも出場した元恋人のアレックス・シュバーツァー(Alex Schwazer)が、同年7月に独オーベルストドルフ(Oberstdorf)でドーピング検査を回避しようとした際、それを手助けしたとされており、その後に検査員からの質問があったときも、協力的な姿勢をみせなかったという。

 CONIは28日に出した声明で、「CONIのドーピング検査員は、伊アンチドーピング裁判所にカロリーナ・コストナーを召喚することを命じた。(中略)4年3か月の出場停止処分が妥当と考える」と発表した。

 欧州選手権を5度制している27歳のコストナーは、ソチ五輪で銅メダリストに輝き、今季の休養を表明した。

 2008年の北京五輪で金メダルを獲得したシュバーツァーだが、4年後のロンドン五輪では、予選大会で赤血球の産生を促進するエリスロポエチン(EPO)に陽性反応を示し、出場停止処分を科された。

 競技から引退したシュバーツァーは、昨年4月にCONIから3年半の資格停止処分を言い渡されていた。伊ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙によれば、世界反ドーピング機関(WADA)の規則に違反したとして、シュバーツァーにはさらに4年の資格停止処分が科される可能性もあるという。

 シュバーツァーを指導していた、1995年の世界選手権覇者ミケーレ・ディドーニ(Michele Didoni)氏も、証人としてCONIに呼び出された際にこれを拒否し、処分を科されている。(c)AFP