【11月25日 AFP】2015年米野球殿堂(Baseball Hall of Fame)の候補者リストが、24日に発表され、ランディ・ジョンソン(Randy Johnson)氏、ペドロ・マルチネス(Pedro Martinez)氏、ジョン・スモルツ(John Smoltz)氏ら、サイ・ヤング賞(Cy Young Award)投手を含む17人が名を連ねた。

 全米野球担当記者協会(BBWAA)の記者による投票で決まる殿堂入りで、新たに候補者に加わったのは、強打者として活躍したゲイリー・シェフィールド(Gary Sheffield)氏のほか、カルロス・デルガド(Carlos Delgado)氏、ノマー・ガルシアパーラ(Nomar Garciaparra)氏などの顔ぶれとなっている。

 殿堂入りには、75パーセント以上の得票が必要となっており、選出者の発表は来年1月6日に行われる。それらの選出者に加え、ベテランズ委員会の再審査によって選ばれた往年の名選手などが、7月26日にニューヨーク(New York)州クーパーズタウン(Cooperstow)の野球殿堂で行われる式典で表彰される。

 「ビッグ・ユニット(The Big Unit)」の愛称で知られるジョンソン氏は、22年間の現役生活で、モントリオール・エクスポズ(Montreal Expos)、シアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)、ヒューストン・アストロズ(Houston Astros)、アリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)、サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)に所属。1997年、2001年、そして2002年には20勝以上を達成し、合計5回のサイ・ヤング賞に輝くなど、リーグ最高の投手として活躍した。さらにダイヤモンドバックス時代の2001年には、ヤンキースとのワールドシリーズを制して、シリーズ最優秀選手にも選出され、通算成績は303勝166敗、防御率3.29、そして奪三振数では歴代2位の合計4875回を記録している。

 ドミニカ共和国出身のマルチネス氏は、18年間の現役時代で、ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)、モントリオール・エクスポズ、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)、フィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)、ニューヨーク・メッツ(New York Mets)に所属した。通算成績は219勝100敗、防御率2.93で、1999年と2002年には20勝以上を挙げるなど、1997年、1999年、そして2002年にはサイ・ヤング賞に選出された。特に1999年には、合計23勝、防御率2.07、313奪三振でア・リーグ投手成績の3冠を達成。2004年には、レッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献した。

 米国出身のスモルツ氏は、21年間の現役生活の中で、先発だけでなくクローザーとしても活躍。アトランタ・ブレーブス(Atlanta Braves)、ボストン・レッドソックス、セントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)に所属し、通算成績は213勝155敗、防御率3.33、そして合計154セーブを記録した。1996年にはナ・リーグのサイ・ヤング賞に選出されたほか、奪三振数では歴代16位の合計3084回を記録。1995年にはブレーブスをワールドシリーズ優勝に導いた。

 さらに、昨年十分な得票率を得た17人も、再び候補者に名を連ねた。その中には、74.8パーセントで惜しくも選出を逃したクレイグ・ ビジオ(Craig Biggio)氏をはじめ、マイク・ ピアザ(Mike Piazza)氏、ジェフ・バグウェル(Jeff Bagwell)氏、ティム・レインズ(Tim Raines)氏が含まれている。

 現役生活の終盤に運動能力向上剤の使用疑惑が浮上したロジャー・クレメンス(Roger Clemens)氏と歴代本塁打記録保持者のバリー・ボンズ(Barry Bonds)氏は約35パーセントの支持を得たほか、禁止薬物の使用を認めたマーク・マグワイア(Mark McGwire)氏も11パーセントの支持を集めて候補者に残っている。

 現役時代ヤンキースに所属したスター選手で、資格15年目のドン・マッティングリー(Don Mattingly)氏は、今回が最後のチャンスとなっている。(c)AFP