【11月23日 AFP】22日のイタリア・セリエA第12節で注目の一戦となるミラノダービーに向け、ACミラン(AC Milan)を率いるフィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)監督が自信をのぞかせている。

 前節を終え首位ユベントス(Juventus)に勝ち点11差をつけられ、7位でダービーを迎えるミランだが、かつてのイタリア代表の点取り屋であるインザーギ監督は、自分たちよりも勝ち点で下回るインテル(Inter Milan)を相手に恐れることは何もないと話している。

 インザーギ監督は試合を翌日に控え、相手のロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督に賛辞を送りつつ、「最高のチームが勝つといいね。しかし、相手がわれわれを上回るのは難しいと固く信じている」とコメントした。

「こういった試合での指揮の経験はマンチョ(マンチーニ監督)のが上だが、私も選手としてダービーの熱狂は何度も経験してきた」

 ミランでの11年間で合計73得点を挙げ、現在は41歳となったインザーギ監督は、「ダービーは別物だ。プレーするための試合じゃない。勝つためのものなんだ!」と話した。

 ミランではアレックス(Alex)がけがのため出場できず、すでに11試合で16失点ともろさの目立つ守備陣にとっては痛手となるが、リバプール(Liverpool FC)やチェルシー(Chelsea)でプレーしたフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)は招集可能な状況にある。

 この夏にチェルシーから加入後、まだ1得点しか挙げられていないトーレスについて指揮官は「フェルナンドについては満足しているし、いずれ爆発すると願っている。われわれが順位表を上っていくには、彼の力が必要だ」と話した。

 これに対して、4勝4分3敗という状況でダービーを迎えるマンチーニ監督は、ミラノダービーには独特の雰囲気があり、それが両チームの力を最大限に引き出すと考えている。

 マンチェスター・シティ(Manchester City)などを率いてきたマンチーニ監督は、「スクデット(リーグ優勝)やチャンピオンズリーグ(Champions League)といった大きな大会で何度も争ってきた実績のある2クラブの直接対決は、数あるダービーのなかでもこのミラノダービーだけだ」と話した。

「カルチョ(イタリアサッカー)の歴史とはこの2クラブのことだ。だからスタートから全力を尽くすのは当然だ。それから少し幸運の助けも借りて、なによりいいサッカーを見せなくてはならない」

「ピッポ(インザーギ監督)は選手として素晴らしい実績を残してきたし、この先も輝かしい未来が待っているかもしれないが、今回は(監督としては)初のダービーだ。ミランも知ってのとおり、若い指導者は時に過ちを犯すが、(監督としての)スタートは簡単ではない。なぜなら、彼らは自分がすべてを分かっていると思い込んでいるからね」

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