【11月21日 AFP】風力発電機の国際的メーカーであるデンマークのベスタス(Vestas Wind Systems)は今月、事業が黒字に転じたと発表し、2014年度の業績見通しを上方修正した。

 昨年就任したアンダース・ルネバード(Anders Runevad)最高経営責任者(CEO)の下、2年以上続いた赤字から脱却した理由は強い需要にあるという。同社は声明で「再生可能エネルギーに対する需要は成熟市場、新興市場の双方で依然として強く、再生可能エネルギーの中でも風力エネルギーは一般的に最も競争力が高いとみなされている」と説明した。

 同社は8月に今年の営業利益率(特別項目計上前)の予想を5%から6%に引き上げたが、今回はさらに7~8%まで引き上げた。収益は8月の予想を上回る64~70億ユーロ(約9500億~1兆400億円)に上る見込みだ。第3四半期の純利益は、前年同期の8600万ユーロ(約125億円)の赤字から、1億3600万ユーロ(約200億円)の黒字に転じた。収益は26%増の18億1300万ユーロ(約2700億円)となっている。

 ルネバードCEOは声明で「14年第3四半期は複数の事業分野が引き続き改善傾向にあるため、当社戦略に沿って業務が順調に実行されていることを示している」と述べた。

 デンマークの銀行、シドバンク(Sydbank)のアナリスト、ヤコブ・ペデルセン(Jacob Pedersen)氏は現地通信社リツァウス(Ritzau)に対し、今年のベスタスはコスト基盤が改善して利益率が予想を上回り「非常に堅調だ」と語った。(c)AFP