【11月10日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相は10日、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と北京(Beijing)で約30分にわたり会談し、両国関係改善の「第一歩」を踏み出したと述べた。

 10日午後に開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて開かれた会談は、日中首脳会談としては約3年ぶりで、安倍首相と習主席は初顔合わせ。それぞれの就任から約2年の間、日中間は領海問題や歴史問題など対立が続き、武力衝突の危機へ傾いていると警告する声さえ上がっていた。

 会談後、安倍首相は「両国が戦略的互恵関係の原点に立ち戻り、関係を改善させる第一歩となったと思う」と記者団に語った。

 また、尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島、Diaoyu Islands)周辺などでの偶発的衝突を防ぐため国家間の緊急連絡体制を構築する「海上連絡メカニズム」についても、首脳会談で運用開始を呼び掛けたことを明らかにし、今後「実施に向けて具体的、事務的な作業に入ることになる」と語った。(c)AFP