【11月10日 AFP】4年近くにわたって修復工事が行われているエジプトの巨大遺跡、スフィンクス(Sphinx)周囲のエリアが間もなく観光客に開放される。同国当局が9日、明らかにした。

 その大部分が単一の巨石から削り出されたスフィンクスは、世界で最も多くの観光客が訪れる遺跡の一つで、大気汚染や地下水による損傷に対して定期的に修復が行われている。

 石灰石の半人半獣像であるスフィンクスは、同国首都カイロ(Cairo)郊外ギザ(Giza)のピラミッド群が立ち並ぶ台地より低いところに位置する石切り場にある。

 同国のマムドゥーフ・ダマティ(Mamdouh al-Damati)考古相は、同遺跡視察中に記者団に「スフィンクス前のエリアを(遺跡の)修復工事開始以来初めて開放する予定」と語った。公開日程はまだ未定だという。

「エリア開放後、観光客はスフィンクスの周囲を散策可能になる」(ダマティ考古相)

 修復工事を指揮する同考古相によると、エジプト第18王朝のファラオ、アメンホテプ2世(Amenhotep II)がスフィンクスに隣接して建造した小さな神殿も初めて一般公開されるという。ギザの3大ピラミッド(Great Pyramids)の中で最小のメンカウラー(Menkaure)王のピラミッドも、3年の修復工事を終えて10日から再公開されるとした。(c)AFP