【10月31日 AFP】メルセデスAMG(Mercedes AMG)のエグゼクティブディレクターを務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏は30日、ドライバーランキング首位のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)と新たな契約を交わすまで、他のドライバー獲得を検討することはないと話した。

 29歳のハミルトンは、第17戦米国GP(United States Grand Prix 2014)で今季10勝目を目指している。

 ヴォルフ氏は、「両ドライバーと2015年までの契約があり、今のラインナップを維持したい。この2人が、チームの成功の立役者なのだから」とし、「彼らはお互いをよく知っている。他の誰かを入れることは、チームにとって有害になりかねない」と説明した。

「われわれの希望としては、2015年以降もルイスとニコ(ロズベルグ〈Nico Rosberg〉)と戦いたい」

 ハミルトンとロズベルグは、10代の頃からレーシングカートで競っており、今季はそのぎくしゃくした関係性に不安の声が高まった。

 また、今季の全レースが終了するまで、メルセデスから今後の契約の話は出さないという。ハミルトンの契約は、2015年に満了を迎える。

 2度の年間王者に輝いているフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)がフェラーリ(Ferrari)を去ることが予想される中、ヴォルフ氏は、今季のレースが終わるまでは契約の話をしないというハミルトンとの約束を守ると語った。

「レースに専念して、(ロズベルグと)まったく同じ可能性を与えるということで、ハミルトンと合意した。アブダビGPまで、ビジネスや法律の話はしないでおきたい。私は、それまで誰ともチームや契約の話をしないと約束しているものでね」

 ヴォルフ氏は、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)から、「人気者」のアロンソを獲得するべきだとプレッシャーをかけられているのではないかという報道に対しても、「そんなものはない」と一蹴している。

「われわれが結果を出せたのは、メルセデス・ベンツのおかげだと思う。われわれには、巨大な母艦がバックに付いている」

「向こうにしたら、そこに属する小さな小さな会社に、業務の一端を担わせているだけだ。メルセデスにとって、ここは本当に小さな部門に過ぎないよ」

(c)AFP