【10月30日 AFP】14MLBは29日、ワールドシリーズ(7回戦制)最終第7戦が行われ、サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)が3-2でカンザスシティ・ロイヤルズ(Kansas City Royals)に勝利し、通算8度目のワールドシリーズ制覇を果たした。

 ジャイアンツは救援登板したマディソン・バムガーナー(Madison Bumgarner)が5回を無失点に抑える好投をみせると、ロイヤルズとの対戦成績を4勝3敗として、2010年と2012年に続き、最近5年間で3度目の栄冠に輝いた。

 一方、敗れたロイヤルズは、29年ぶりのワールドシリーズ制覇まであと1勝届かなかった。

 シリーズ初戦と第5戦でロイヤルズ打線を封じ込んでいた25歳のバムガーナーは、この日の最終戦に中2日で登板すると、5イニングを2安打4奪三振に抑え、ワールドシリーズの最優秀選手(MVP)に選出された。

 ジャイアンツは2-2の同点で迎えた4回、先頭打者のパブロ・サンドバル(Pablo Sandoval)が単打で出塁すると、続くハンター・ペンス(Hunter Pence)の安打、そしてブランドン・ベルト(Brandon Belt)の犠飛で走者を三塁まで進め、マイケル・モース(Michael Morse)の適時打で勝ち越しに成功した。

 ジャイアンツがリードしたことで、バムガーナーは登板の準備を始めると、5回からは2010年以降では初めてとなる救援登板を果たした。

 ここが正念場と感じたロイヤルズのファンは、チームに向けてさらに大きな声援を送り、オマー・インファンテ(Omar Infante)がそれに応えるかのように安打を記録したが、バムガーナーはそこから14人連続でロイヤルズの打者を打ち取った。

 インファンテの出塁後、ロイヤルズはアルシデス・エスコバー(Alcides Escobar)の犠打で走者を二塁に進めたが、続く青木宣親(Norichika Aoki)は打ち取られ、ロレンゾ・ケイン(Lorenzo Cain)は三振に倒れた。

 バムガーナーはその後、6回にロイヤルズの中軸を抑えると、7回は下位打線を打ち取り、8回にはこの試合2度目の対戦となった打者を退け、ジャイアンツはタイトル獲得まであとアウト3つに迫った。

 ロイヤルズはこれ以上ジャイアンツに突き放されないようケルヴィン・ヘレラ(Kelvin Herrera)、ウェイド・デービス(Wade Davis)の継投で1点差を維持し、9回の攻撃を迎えたが、バムガーナーは先頭のエリック・ホズマー(Eric Hosmer)から三振を奪い、続くビリー・バトラー(Billy Butler)を打ち取った。

 勝利までアウトあと1つに迫ったジャイアンツだったが、ロイヤルズのアレックス・ゴードン(Alex Gordon)が放った打球の処理を中堅手グレゴール・ブランコ(Gregor Blanco)が誤ると、ボールが外野を転がっている間にゴードンは三塁に到達し、試合に緊張感が走った。

 しかし、バムガーナーは苛立つことなくロイヤルズのサルバドール・ペレス(Salvador Perez)を三邪飛に仕留め、ジャイアンツの選手たちは喜びを爆発させた。(c)AFP/Jim SLATER