■産業全体にとって不可欠

 電子商取引やロボット工学、ゲームなどで急成長する英国のデジタル産業は、業界団体「テックシティ(Tech City)」によると、国の成長の約5%を占めている。

 だが、多くの先進国と同様に、労働者のスキルが追い付いていない。調査会社GfKの昨年の調査によると、ロンドンのテクノロジービジネスのリーダーの45%が、技能労働者の不足が、直面する最大の問題だと答えている。

 英国のVFX(視覚効果)制作をリードするDouble Negativeのアレックス・ホープ(Alex Hope)社長は、労働者のプログラミング技能向上の必要性を訴えてきた。

 ホープ氏はAFPの取材に対し、「プログラミングがクリエーティブ業界だけでなく英国の産業全体にとって不可欠な技能だと認められたことは素晴らしいことだ」と語った。

 ホープ社長の会社はハリウッド(Hollywood)映画『インセプション(Inception)』の視覚効果でアカデミー賞(Academy Awards)を受賞し、現在も1000人以上のスタッフが世界各地で映画製作に携わっているが、スタッフの多くを外国から採用しなければならなかったという。

 政府は訓練のための資金提供をしているが、ランスロットの学校の教師たちは授業で使用するプログラミングソフトの使用法を独学で学んだ。 5歳児たちは急速にプログラミングの腕前を上げている。ポール・フーパー(Paul Hooper)校長は「子どもたちはすぐに教師たちを追い越しますよ」と語った。(c)AFP/Alice RITCHIE