【10月29日 AFP】イタリアの巨匠レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)の現存する唯一のものとされる自画像が、同国北部トリノ(Turin)で開かれる展覧会で一般公開される。関係者が28日明らかにした。劣化の見られるこの自画像が展示されるのはごくまれだという。

 このチョークで描かれた自画像が一般公開されたのは、20世紀中では3回のみ。30日から始まる企画展「Leonardo and the Treasures of the King(レオナルドと王の宝物)」では、約2か月半にわたって展示が行われる。

 同企画展では、サルデーニャ(Sardinia)王国のカルロ・アルベルト(Charles Albert)王が1839年に設立したトリノの王立図書館に収蔵されている作品約80点が展示される。この図書館の付近一帯は現在、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に指定されている。

 トリノの文化遺産の修復とPRを担当する団体「コンスルタ(Consulta)」のマウリツィオ・チブラリオ(Maurizio Cibrario)代表によると、「同図書館には巨匠らの直筆文書4500点、羊皮紙文書1500点、デッサン3000点以上が収蔵されている」という。

 2015年1月15日まで開かれるこの企画展では、ルネサンス期の芸術家ラファエロ(Raphael)、バロック期の画家カラッチ(Carracci)、オランダの巨匠レンブラント(Rembrandt)などの作品も展示される。

 入場希望者は事前予約が必要。30分ごとに25人の入場制限が設けられるという。(c)AFP