【10月24日 AFP】訪米中の韓国の韓民求(ハン・ミング、Han Min-Koo)国防相は23日、北朝鮮の実権は現在も金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記が掌握しているとみられるとの見解を示した。

 米首都ワシントン(Washington D.C.)の国防総省で行われたチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)国防長官との会談後の記者会見で、今月中旬まで1か月半近くも公の場から姿を消していた正恩氏に関するコメントを求められた韓国防相は、慎重に言葉を選び、北朝鮮の政権運営は「金正恩氏の支配下にあるように表面上は見える」と語り、「だが、(北朝鮮の)外交的孤立や慢性的な経済低迷によって、不安定さは長期的には増すだろう」と付け加えた。

 韓国防相とヘーゲル長官の会談は、第46回米韓安保協議会(Security Consultative Meeting)の一環で行われたもので、両者は米韓軍事協力の強化を協議した。

 9月上旬から動静報道が途絶えていた正恩氏は、先週になって公の場に2回現れた。その際の写真には、つえをついて歩く姿が写されており、正恩氏の不在は足のけが、もしくは健康状態によるものだとの説が裏付けられた。

 正恩氏が公の場から姿を消すと直ちに、その理由に関して様々なうわさが飛び交った。とりわけ、通常は出席を欠かさない2つの重要公式行事も正恩氏が欠席したことから、臆測は過熱していた。(c)AFP