【10月23日 AFP】米SNS大手フェイスブック(Facebook)の最高経営責任者(CEO)マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏(30)は22日、中国・北京(Beijing)の清華大学(Tsinghua University)で中国語による質疑応答を行い、学生で満員の会場を驚かせた。

 ザッカーバーグ氏は名門の清華大学で行った30分のセッションの冒頭、なまりのある中国語で「みなさん、こんにちわ」とあいさつし、聴衆を魅了した。ザッカーバーグ氏が23日に投稿した動画には、中国人学生や外国人留学生らが歓声を上げ拍手する様子が映し出されていた。

 フェイスブックは2009年以降、中国本土からのアクセスが遮断されている。表現の自由を厳しく統制する中国政府は、他にもマイクロブログのツイッター(Twitter)や動画サイトのユーチューブ(YouTube)、写真共有サービスのインスタグラム(Instagram)などの大手ソーシャルメディアを遮断している。

 だが一方で、中国の国営報道機関や政府省庁などは今もなおソーシャルメディアにアカウントを持っている。またフェイスブックの幹部は頻繁に中国を訪れ、実業界や政府高官の出席する技術系のカンファレンスや会合に出席している。

 フェイスブックは、サービスが遮断されていない香港(Hong Kong)にオフィスを持っている他、国外への広報に関心を持つ中国企業や政府当局を対象としたオンライン広告事業の拠点として、北京に事務所を設置したと報じられている。(c)AFP/Felicia SONMEZ