【10月23日 AFP】カナダの首都オタワ(Ottawa)で22日、銃を持った男が戦没者慰霊碑を警備中の兵士を射殺した後、近くの国会議事堂に侵入し、銃を乱射する事件があった。容疑者は警察に射殺された。

 事件にはさらに多くの人物が関わっているとの未確認情報もある。男の動機については明らかになっていないが、カナダでは2日前、イスラム過激派とみられる別の男がカナダ軍兵士2人を車ではねて死傷させる事件が発生。当局はこれをテロ攻撃と断定し、テロ警戒水準を「低」から「中」に引き上げていた。

 カナダ紙グローブ・アンド・メール(Globe and Mail)がインターネット上に掲載した映像では、警官が身をかがめながら石造りの廊下を進み、大きな銃声が国会付近に響く様子が写っている。

 現場の目撃者によると、ライフルを持った男が戦没者慰霊碑で警備員を撃った後、国会内に駆け込んだ。ある通行人は記者らに対し、ひげ面の男が兵士を銃撃した後、通りかかった車を強奪し、オタワ川(Ottawa River)を望む丘にたつ近くの国会まで走らせたと語った。

 ある国会関係者は、男が国会の議員総会に乱入する場面を目撃したと証言。ライフルで武装した警官らが男の後を追いながら「避難しろ」と叫んだと語った。その後、自動式の銃とみられる「10発か15発、あるいは20発の銃声」が聞こえたという。

 カナダのスティーブン・ハーパー(Stephen Harper)首相の報道官によると、同首相は当時、国会内で議員との会議中だったが、避難して無事だった。(c)AFP/ Michel COMTE