【10月19日 AFP】ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)の運転士労組GDLは、17日から2008年以降としては最大規模のストライキに突入し、ダイヤに大きな乱れが出ている。

 GDLの組合員は貨物列車では17日午後3時(日本時間同10時)から、長距離と地域の旅客列車では18日午前2時(日本時間同9時)からストに入った。ストは20日午前4時(日本時間同11時)まで続く予定。GDLがストに入ったのはここ数週間で5回目。

 今週末はドイツの16の州のうち7州で学校の秋休みが始まり、それ以外の4州では秋休み中にあたるため本来なら鉄道利用者が増えるところだが、ストで通常の3分の1程度の列車しか運行されず、列車の遅れや運休が相次いだ。

 労組は5%の賃上げと、週の労働時間を37時間に短縮することを求めているが、ドイツ鉄道側が交渉で要求をまったく受け入れなかったとしている。ドイツ鉄道側は、鉄道利用者が増えるこの時期に頻繁にストを行うのは、やり過ぎだと反発している。

 ドイツではストが1日以上続くことは珍しく、驚きをもって受け止められている。ドイツの航空最大手ルフトハンザ航空(Lufthansa)傘下の格安航空会社ジャーマンウイングス(Germanwings)も15日に12時間のストを実施して数百便が欠航し、数千人の旅行者に影響を与えていた。

 ドイツ政府は11月にも小規模労組のストで国全体の鉄道や空の便が大きく乱されることを防ぐ法案を出す方向で作業を進めている。(c)AFP