【10月19日 AFP】日本でほぼ40年ぶりに製造される初の国産ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(Mitsubishi Regional JetMRJ)」が18日、三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries)の小牧南工場(愛知県豊山町)で公開された。

 客室の快適性と燃費性能が高く、運航コストも安いとされるMRJは、活況を呈しているリージョナルジェット(短距離小型ジェット旅客機)市場で大手メーカーのエンブラエル(Embraer、ブラジル)やボンバルディア(Bombardier、カナダ)に挑む。その他にロシアや中国の同クラスの航空機とも競争することになる。

 日本で旅客機が製造されたのは1962年に試作1号機が製造され、その約10年後に生産が終了したYS11以来。三菱重工の大宮英明(Hideaki Omiya)会長は、最高水準の効率と最高水準の快適性を備えた日本製の航空機を世界に示すという夢がついに現実のものとなった、と述べた。

 三菱重工の子会社でMRJの開発・販売を手掛ける三菱航空機(Mitsubishi Aircraft)の川井昭陽(Teruaki Kawai)社長は先に、最新の空気力学的デザインと、燃料消費や騒音を大きく減らす画期的なエンジンを持つMRJを導入すれば、航空会社は競争力と収益性を上げることができると語っていた。

 MRJは米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)の支援も受けて製造され、2017年に航空会社への引き渡しが始まる予定。(c)AFP/Antoine BOUTHIER