【10月17日 AFP】中国とロシアが北京(Beijing)とモスクワ(Moscow)をつなぐ長距離高速鉄道の建設を検討している。中国メディアが17日、伝えた。現在のシベリア鉄道(Trans-Siberian Railway)の北京・モスクワ間の移動時間は6日間だが、新たな鉄道が建設されれば2日間に短縮される見込みという。

 京華時報(Beijing Times)によると、計画は総工費2300億ドル(約24兆円)以上、全長は7000キロ以上で、現在世界最長の高速鉄道路線である北京・広州(Guangzhou)間の3倍以上の長さだ。新たな鉄道はロシアと中国の関係を示す強力なシンボルとなるだろう。

 中国とロシアは旧ソ連時代から強い政治的なつながりを持ち、国連安全保障理事会(UN Security Council)でも採決を合わせることが多い。最近のウクライナ情勢などの問題をめぐりロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対する欧米の圧力が高まる中、中国とロシアは関係をいっそう強化してきた。

 中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)によると、中国とロシアは今週、中国の李克強(Li Keqiang)首相がモスクワを訪問した際、石油が豊富なロシア中部タタルスタン(Tatarstan)共和国の首都カザニ(Kazan)とモスクワを結ぶ高速鉄道の建設に中国が興味を示し、覚書に調印していた。803キロに及ぶ路線が、北京・モスクワ間を結ぶ高速鉄道の第1段階になるという。(c)AFP