【10月2日 AFP】日本中央競馬会(Japan Racing AssociationJRA)の最多勝利騎手2度の実績を持つ福永祐一(Yuichi Fukunaga)騎手は、5日にロンシャン競馬場(Longchamp Racecourse)で開催され、自身が競馬界最高峰と目する第93回凱旋門賞(93rd Prix de l'Arc de Triomphe、芝2400m)で、本命馬ジャスタウェイ(Just A Way)に騎乗し、ついに母国に初優勝をもたらすことを期待している。

 年間最多勝利騎手9度を誇る元騎手の父・福永洋一(Yoichi Fukunaga)氏が、1979年に落馬して29歳で選手生命を断たれたにも関わらず、同じ騎手となった37歳の福永は、3月に行われたドバイ・デューティー・フリー(Dubai Duty Free 2014、芝1800メートル)でジャスタウェイとコンビを組み、6馬身差で圧勝した。

 同じ5歳馬のゴールドシップ(Gold Ship)とともに須貝尚介(Naosuke Sugai)調教師に訓練されている5歳馬のジャスタウェイは、目を見張るパフォーマンスをみせながらも、優勝したドバイより約600メートル長いコースの距離を走り切れるか疑問視されている。

 しかしながら福永は、凱旋門賞優勝を目指してきた45年間の日本の悲願をジャスタウェイがかなえる絶好の機会が巡ってきたという手応えがなければ、フランスに赴くことはしないと主張している。同レースでは、オルフェーヴル(Orfevre)の2年連続を含め、これまで日本馬は4度2着に終わっている。

 福永はジャスタウェイとともに、1日に仏パリ(Paris)郊外のシャンティイ(Chantilly)で本番前の最後の追い切りに臨み、「日本勢にとって、可能性のある海外の大きなレースはいくらでもあるが、私たちの国にとって凱旋門賞は最も偉大であり、最高峰のレースだ」と語った。

「凱旋門賞は、日本人にとって夢であり目標だ」

 サッカー選手や教師よりも、騎手の道を選んだ福永は、「満を持して凱旋門賞に出走することを長い間待っていた。幸運に巡り合った今、日本の方々のためにこの機会をつかみ取りたい」と述べた。