【10月1日 AFP】中国国外に拠点を置く人権擁護団体は1日、香港(Hong Kong)の民主派によるデモの支持を表明した人権運動家らが中国全土で当局に拘束されたり、脅迫されたりしていると報告した。

 国慶節(中国の建国記念日)の2連休に入った香港では、民主派のデモへの参加者が過去最高に増えることが予想されている。中国国内の運動家らの証言を集めた人権擁護団体「チャイニーズ・ヒューマンライツ・ディフェンダーズ(Chinese Human Rights DefendersCHRD)」は、デモの緊張が高まった28日以降、デモへの支持を表明した多くの市民が当局に制裁を加えられていると警告している。

 国有通信事業者に米インターネット検索サイト、グーグル(Google)への接続を拒まれたとして前月、裁判を申し立て話題となったワン・ロン(Wang Long)さん(25)は、香港のデモに関してインターネット上で投稿したところ、9月29日に南部の広東(Guangdong)省の深セン(Shenzhen)で、治安を乱す行為により身柄を拘束された。

 上海(Shanghai)の活動家シェン・ヤンキ(Shen Yanqiu)さんも前月28日、香港のデモへの支持を示し髪の毛をそった写真をネットに投稿したところ前月30日に拘束された。CHRDによれば、ヤンキさんが拘束されている場所は分からないという。

 さらに広東省広州(Guangzhou)で前月30日、市営公園で行われた民主派支持の集会の解散後に「最大20人」が警察に拘束された他、北京(Beijing)、南部の大都市・重慶(Chongqing)、中部の江西(Jiangxi)省でも拘束が相次いでいるという。(c)AFP