【10月1日 AFP】英国は9月30日、イラクでイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する空爆を初めて実施した。

 英国は、戦闘機による攻撃でイスラム国の重火器陣地1か所と、機関銃を装備した車両1台を破壊したと発表した。

 一方、米国防総省は、シリア領内でトルコ国境近くの主要な町に迫っているイスラム国の部隊などを標的に米軍が十数回の空爆を実施したと発表。米軍は、8月にイスラム国に掌握された要地を奪還しようとクルド人部隊が前線の3か所で攻撃を行っている隣国イラクでも空爆を行った。

 イラクとシリアの広い地域を掌握したイスラム国の戦闘員らは、イスラム共同体であるカリフ制の国家樹立を宣言して数々の残虐行為に及んでいる。

 英国を拠点とする非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、イスラム国はトルコ国境近くに位置しクルド人の間でコバニ(Kobane)と呼ばれているアインアルアラブ(Ain al-Arab)の町まで2~3キロの位置にまで接近した。イスラム国は約2週間前にアインアルアラブに向けて進攻を開始していた。(c)AFP/Bulent Kilic