【9月26日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記が3週間以上も公の場に姿を見せておらず、韓国では正恩氏の健康についての憶測が飛び交っている。

 これまでも北朝鮮に関する噂を多々伝えてきた韓国メディアは、長引く正恩氏の不在に関する憶測も報道している。正恩氏が25日に開かれた最高人民会議も欠席したことから、憶測報道も一段と過熱している。

 北朝鮮の国営テレビが7月に放映した片足をひきずって歩く正恩氏の姿から、正恩氏に関する憶測は痛風の発作を起こしたというものから、現在、韓国で開催中の第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)に参加する北朝鮮の選手を「指導」した際に負傷したのではないかというものまで様々だ。

 こうした憶測について韓国統一省は26日、正恩氏の不在に関して新たに確認された情報は一切ないと発表した。

 推定年齢が30~31歳とされる正恩氏は、平壌(Pyongyang)で3日に李雪主(リ・ソルジュ、Ri Sol-Ju)夫人と楽団の公演を鑑賞して以来、公に姿が目撃されていない。

 北朝鮮の最高指導者が、長いあいだ公に姿を見せないのは初めてではないが、正恩氏は、2011年に父親の金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の死去にともない権力を引き継いでから、ことさらメディア露出に熱心だっただけに不在の異例さが際立つ。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースは26日、未確認情報として正恩氏は痛風、肥満、糖尿病、高血圧を患っていると伝えた。また、これとは別の消息筋が、正恩氏の健康問題を相談するため北朝鮮の医療団がドイツとスイスを訪問したと聯合ニュースに語ったという。(c)AFP