【9月25日 AFP】ベルギーとオランダは、イスラム教スンニ派(Sunni)過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する米国主導の空爆作戦に、それぞれ6機のF16戦闘機を参加させると発表した。ただし、派遣先はイラク国内に限定するという。

 イスラム国の脅威を受けて米国は先月、イラクで空爆を開始。23日からは、シリア国内のイスラム国やその他の過激派にも作戦対象を拡大した。

 こうした中、ベルギーのベルガ(Belga)通信が伝えたところによると同国のピーター・デクレム(Pieter De Crem)国防相は、米国の正式要請を23日に受け、まず1ヶ月間の戦闘機派遣を閣議決定したことを明らかにした。派遣期間を延長する可能性もあるという。

 また、ディディエ・レインデルス(Didier Reynders)外相は、米国製の戦闘爆撃機であるF16の派遣先は国際社会から協力要請があった「イラクに限定される」と述べた。派遣の正式決定にはベルギー議会の承認が必要となるが、議会は26日にも採決を行い、派遣を承認する見通し。

 一方、オランダのローデウェイク・アッシャー(Lodewijk Asscher)副首相は24日、ハーグ(Hague)で開かれた緊急閣議後、「オランダは(米主導の空爆)作戦の第1段階に、F16戦闘機6機を1年間にわたって参加可能にする」と記者団に語った。

 ジャニン・ヘニス・プラスハルト(Jeanine Hennis-Plasschaert)国防相によれば、戦闘機はヨルダン国内の基地を拠点とする可能性が最も高く、1週間以内にも作戦行動を開始できる見込み。25日には先遣部隊が中東へ向け出発するとしている。

 オランダはF16戦闘機の他、軍事要員250人とイラク軍への指導要員130人も派遣する。(c)AFP