【9月23日 AFP】米ニューヨーク証券取引所(NYSE)への新規上場で史上最大額の調達を果たした中国の電子商取引大手アリババ(阿里巴巴、Alibaba)の創業者ジャック・マー(Jack Ma)会長が、23日に発表された同国の長者番付でトップに躍り出た。資産規模は約250億ドル(約2兆7000億円)とされている。

 高級誌発行と研究所運営を手がける「胡潤百富(Hurun Report)」が毎年発表している大富豪ランキングは、「中国経済にいらだちが募る中で、中国の富豪たちにとっては素晴らしい1年だった」と評している。

 アリババは今月19日にNYSEへ上場し、史上最大となる約250億ドル(約2兆7000億円)を調達した。マー氏は15年前に創業したアリババの株式の一部を売却することで8億ドル(約870億円)以上の利益を得た。手元に残した持ち分約7.8%の株価は週明けまでに170億ドル(約1兆8400億円)を超えるまで上昇した。英語教師からIT起業家へ転身したマー氏の資産総額は、昨年は約40億ドル(約4300億円)で長者番付では20位以内にも入っていなかった。

 同長者番付で昨年1位だった王健林(Wang Jianlin)氏は、会長を務める不動産開発大手・大連万達集団(Wanda Group)が12年に米映画館チェーンのAMCエンターテインメント(AMC Entertainment)を買収したが、今年のランキングではマー氏に抜かれ、資産規模242億ドル(約2兆6200億円)で2位だった。

 3位は資産規模208億ドル(約2兆2500億円)で、飲料大手ワハハ(Wahaha、娃哈哈)集団の宋慶後(Zong Qinghou)会長と、ランキングの新顔で再生エネルギー企業、ハナジーグループ(Hanergy Holdings Group)の李河君(Li Hejun)会長が並んだ。(c)AFP