【9月23日 AFP】気候変動について世界各国の首脳らが協議する国連(UN)の気候変動サミットが23日、米ニューヨーク(New York)の国連本部で始まった。

 国連の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長が主催する会議には今回、世界120か国の首脳が参加。物別れに終わった09年のデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)での国連の同様の会議以来のハイレベル協議となる。また2020年以降の温暖化ガス削減策について来年、仏パリ(Paris)で開催される国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向けた機運を作り出す上で重要な会議と位置づけられている。

 開会式には潘事務総長の他、アル・ゴア(Al Gore)元米副大統領や米俳優のレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)さん、中国人女優リー・ビンビン(Li Bingbing)さん、ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のラジェンドラ・パチャウリ(Rajendra Pachauri)議長が出席した。また、世界第2位の温室効果ガス排出国である米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領から、海面上昇により国家存続の危機に直面しつつある太平洋の島国ツバルのエネレ・ソポアンガ(Enele Sopoaga)首相まで、世界の首脳たちが次々と登壇した。

 今回のサミットについては、多くの環境活動家らが期待する一方で、一部からは半ばあきらめ気味の声も聞かれる。国際NGO、オックスファム(Oxfam)は「真の取り組みをしようという姿勢をとる政府はほんのわずか」で、民間セクターや様々な基金、環境団体がサミットで発表する取り組みは「有用ではあるだろうが、真に画期的なものは、あったとしても、ほんのわずかだろう」と予想している。(c)AFP/Carole LANDRY