【9月21日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の攻勢から逃れるため、6万人以上のシリアのクルド人が20日までにトルコ領内に避難した。

 トルコのヌーマン・クルトゥルムシュ(Numan Kurtulmus)副首相は国境が開放された19日以降、6万人以上のシリアのクルド人がトルコ領内に入ったと述べた。トルコ軍はクルド人たちが避難しやすくなるよう国境に張ってあった有刺鉄線を切り、救援隊員らは食料や水を配った。

 クルド人の町としてはシリアで3番目に大きいアインアルアラブ(Ain al-Arab、クルド名:コバニ、Kobane)を守ろうとしたクルド人治安部隊と「イスラム国」の間で戦闘になったことを受け、クルド人たちは避難を余儀なくされた。

 アインアルアラブはシリア北部アレッポ(Aleppo)県にあり、トルコ国境に接する戦略的要衝。「イスラム国」はトルコ国境に近いシリア北部の広い範囲を制圧しようと、今月16日からアインアルアラブに向けて進撃し、少なくとも63の周辺の村を制圧していた。(c)AFP/Bulent Kilic