【9月18日 AFP】タイ暫定首相を兼任する軍政トップのプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)陸軍司令官は18日、同国で英国人男女2人が全裸の他殺体で発見された事件の数日後に「観光客がビキニ姿でうろついていては危ない」と発言したことについて会見を開き、公式に謝罪した。

 プラユット氏は17日、政府高官を前にした非公式発言で、タイは女性の観光客にとって安全だという考えに疑問を呈し「彼女たちはわが国が美しく安全だから好き勝手なことができ、ビキニを着てどこにでも行けると思っている。(しかし)彼女たちが美しくなかった場合を除けば、ビキニで安全でなどいられるだろうか?」と発言し、国際社会から強い非難を浴びていた。

 タイではその2日前に南部タオ島(Koh Tao)の海岸で、英国人観光客のデビッド・ミラー(David Miller)さん(24)とハンナ・ウィザーリッジ(Hannah Witheridge)さん(23)が遺体で発見されていた。

 プラユット氏は「誰かを傷つけたり、侮辱したり、批判するつもりはなかった。ただ注意を促したかっただけだ。今のタイは、世界の他の場所と同じように一部に悪者がいることを除いては、安全だ」と述べた。強硬的な物言いで知られるプラユット氏が公式の場で謝罪するのは珍しい。(c)AFP/Boonradom Chitradon