【9月18日 AFP】エジプトのマムドゥーフ・ダマティ(Mamdouh al-Damati)考古相は16日、エジプト史上初めてのピラミッドとされる、古代エジプトのジョセル(Djoser)王のピラミッドが修復作業中に損傷したとの専門家の告発を否定した。

 ダマティ考古相は、カイロ(Cairo)そばにある紀元前27世紀に建設されたとされる同ピラミッドの内部を報道陣に公開し「ピラミッドの中を見ただろう。損傷はなかった。危険な状態ではない」と語った。

 損傷があったと批判をしているのは遺跡修復専門家のマルワ・ゼイニ(Marwa al-Zeiny)氏。同氏によると、修復作業を行っている企業には修復に携わった実績がなく、「すでに修復された部分は残りの部分と見た目が大幅に変わってしまった」という。

「修復が終わった部分は、新しいピラミッドになった印象だ。それは(修復作業の)国際基準を逸脱している」とゼイニ氏はAFPに語った。

 一方、修復作業の責任者はゼイニ氏の批判を一蹴し、修復により「ピラミッドは建造当初の見た目になった」と主張している。

 ジョセル王のピラミッドはカイロの南西約20キロにある古代都市サッカラ(Saqqara)にある。修復作業は2006年に始まったが、予算不足により2013年初頭より中断している。(c)AFP