【9月17日 AFP】記録的な干ばつと高い気温に見舞われた米カリフォルニア(California)州の各地で山火事が相次いで発生しており、16日には最大6000人の消防隊員が消火活動に当たった。

 州北部で発生した山火事は建物に延焼し、住民数千人が避難した。一方、州南部では記録的な暑さでエアコンの使用率が上がり、停電が発生した。

 カリフォルニア州では現在、大規模な山火事が12件発生している。ウィード(Weed)そばの山火事では、地元の教会など100戸以上の建物が火災に巻き込まれた。

■山火事多発、原因は「干ばつ」

 カリフォルニア州森林保護・防火局(California Department of Forestry and Fire ProtectionCAL FIRE)のアリッサ・スミス(Alyssa Smith)広報担当はAFPの取材に「干ばつが原因で昨年から山火事が増えている」と述べ、昨年同時期までと比べて今年は火災発生件数が200件以上多いと付け加えた。

 14日には州中部のヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)近くから住民約1000人が避難した。バス湖(Bass Lake)付近で発生した山火事は、数時間のうちに330エーカー(133ヘクタール)に広がった。

■州南部は記録的な高温

 カリフォルニア州では40度近い気温が続いており、過去数十年で最悪の干ばつは今年で3年連続となっている。特に、農地の多いセントラルバレー(Central Valley)は壊滅的だ。

 州南部では記録的な暑さが6日連続で続いたために電力使用量が急増。停電が発生して約7000人が電力のない状態に取り残された。

 カリフォルニア州では夏と秋に山火事が多発することが多いが、今年の山火事は早い時期から発生していた。またこの数か月の極度の干ばつにより、山火事件数はさらに増えている。(c)AFP