【9月17日 AFP】過去10年間で平均的な米国人のウエストは太くなり、1999年~2012年までの間に、お腹まわりの脂肪が著しく増えたとする調査結果が16日の米国医師会雑誌(JAMA)に掲載された。

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)によると、米国成人のおよそ3分の1にあたる34.9%、約7860万人が「肥満」だという。肥満は、心疾患や脳卒中、がんや糖尿病のリスクを高める危険性がある。

 この数字は、1999~2012年の健康管理記録の体格指数(BMI)から算出したもので、03~04年および11~12年においては肥満率に変化はなかった。しかし、CDCのアール・フォード(Earl Ford)氏らのチームが、同じ健康管理記録の胴囲のデータを検討したところ、胴囲の増加傾向は顕著だった。

 今回の研究では、男性で胴囲40.2インチ(約102センチ)以上、女性で34.6インチ(約88センチ)以上を「腹部肥満」と定義(妊娠女性は除く)。20歳以上の男女3万3000人近くのデータを比較したところ、99~2000年には37.6インチ(約95.5センチ)だった腹部肥満の全体平均が、11~12年には38.8インチ(約98.5センチ)と約3センチ増えていた。男女別の増加分の平均は男性で約2センチ、女性で約3.8センチだった。

 全体に占める腹部肥満の人の割合は、99~2000年に46.4%だったのが、11~12年の調査では54.2%だった。男女別では、男性が37%から44%に、女性が55%から65%に割合が増加していた。またこうした傾向が最も顕著なのは、アフリカ系とメキシコ系の米国人だったという。

 フォード氏は腹部肥満が増えている理由として、推測の範囲でと前置きした上で、睡眠不足、環境ホルモン、一部医薬品の使用などを挙げている。(c)AFP