【9月17日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は16日、2017年までに国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に宇宙飛行士を輸送する次期宇宙船開発の委託先として、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)と米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)を選定した。

 2011年のスペースシャトル計画終了以来、宇宙飛行士を輸送できないでいるNASAは、両社に計68億ドル(7280億円)で宇宙船開発を発注。チャールズ・ボールデン(Charles Bolden)長官によると、契約総額はボーイングに42億ドル(約4450億円)、スペースXに26億ドル(約2780億円)になる見込みという。

 NASAは2010年以降、14億ドル(約1450億円)以上を投じ、スペースX、ボーイング、そして今回選定から外れたシエラネバダ(Sierra Nevada)などの民間企業による有人宇宙船の開発を支援してきた。

 30年に及んだスペースシャトル計画の終了により、米国は、ISSへの飛行士の輸送に1人当たり7000万ドル(約75億円)かかるロシアのソユーズ(Soyuz)宇宙船に頼らざるを得ない状況になっていた。

 ボーイングが開発する有人宇宙船は「クルー宇宙輸送100(Crew Space Transportation-100)」、略してCST-100と呼ばれるドングリ形カプセルで、最大7人の飛行士、あるいはそれ以下の飛行士と貨物を一緒にISSに運ぶことができるよう設計されている。

 カプセルは最大10回まで繰り返し使用が可能。無線インターネット接続と、宇宙管制センターと連携するためのタブレット・テクノロジーを搭載している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN